■津軽塗の歴史
津軽塗は、三百年の歴史を有し、寛文年間(1600年代末~1700年初頭)の頃、津軽藩四代藩主信政公の治政下、
二代目池田源兵衛が辛苦の末、津軽独自の漆法を生み出したものが始まりといわれています。
爾来藩において盛んにその製法を奨励したため津軽の一大産業となり今日に至っております。
1975年、日本の伝統工芸品に指定され、その独特な高尚にして優美な家紋と堅牢さは高く評価されて
県内外に名声を博しております。
津軽塗の製法は、ひばぼ素地に布を着せ、漆液を四十数回も漆重ねてから砥石で紋様を砥ぎ出し、
磨きに磨き上げ、六十日以上も要して仕上げるものです。
津軽塗には、唐塗、七々子塗、紋紗塗、錦塗の伝統技法があります。
■唐塗
津軽塗の代名詞的なもっともポピュラーな塗りです。
下地が終わった上に漆の斑点模様をつけ、七日位乾かしてから彩漆で市松模様をつける、
さらに漆を塗り重ねてから地色になる漆を全面に塗りこみ、塗り重ねた漆の断紋を砥石や炭で研ぎ出し、
漆を摺り重ねて艶をつけて仕上げる塗りです。

■ななこ塗
高級感があり、上品で人気がある塗りです。
下地が終わった上に彩漆を塗り、乾かぬうちに一面に菜種を蒔きつけて、
乾いたら菜種をはぎ取り彩漆の小さな輪紋を作る、地色になる彩漆を全面に数回塗りこみ、
砥石や炭で小さな輪紋をムラなく研ぎ出し仕上げる高度な技術を要する塗りです。

■紋紗塗
丈夫さと渋さを兼ね備えた、玄人好みの塗りです。
下地が終わった上に黒漆で厚肉の模様を筆描きし、乾いてから全面にもみがら炭粉を蒔き、
砥石や炭などで黒漆模様を研ぎ出し、地は艶消しの黒に模様は漆黒に仕上げる高度な技術を要する塗です。
(模様を入れない艶消しの黒だけで仕上げる紗塗)

■錦塗
錦塗は、錦のようなきらびやかな感じを漆で表した塗りで、
ななこ塗の地に錦の紋様をあしらったものです。
錦塗の紋様は図柄と色使いに決まりがあり、図柄は黒や緑等の漆で、古典的唐草、
紗綾型(卍と稲妻の組み合わせともいわれる模様)などを描き、
全体を金色に仕上げた風格のある津軽塗最高の塗りです。
現在では錦塗を綺麗に塗り上げれる職人は数が少なく、とても希少価値の高い物です。

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